■MPSとその成り立ちについて | ■認証について |
■MPS認証体系と種類について | ■MPS-ABCのシステムについて |
■MPS参加申し込み方法、手続き等について | ■MPS-ABC参加者がしなくてはいけないことについて |
■MPSに参加することによるメリットについて | ■その他の質問 |
Q12. | MPS-ABCの仕組みについて教えてください。 |
A12. | 1年間、農薬・肥料・エネルギ−・水の使用量と廃棄物の分別状況を報告すると各々の項目にポイントがあたえられ、そのポイントの合計点で認証を取得できます。 |
Q13. | どのようにしてポイントが計算されるのですか? |
A13. | 提出していただいたデータを同じ地域や類似の作物などでまとめてグループを作り、そのグループごとにポイントを算出するため項目毎に基準値を作ります。自分が提出したデータと基準値からポイントを算出し、これらを合計して総ポイントを出し、ABCの認証が発行されます。 |
Q14. | ABCのランクは地域や作物ごとに分けるのですか?それはどうやって分けるのですか? |
A14. | 同じ地域や、類似の作物ごとにグループを作り、そのグループごとにABCのランクの基準を作ります。このグループは、病気/害虫、必要とされる温度及び肥料の使用量に対する感受性をもった一つ又はそれ以上の作物のグループごとにMPS財団によって設定されます。ただ、地域分けや基準の設定、作物の分類に当たっては日本の実情に詳しい大学や研究機関の学識経験者の意見も反映させる予定です。 |
Q15. | 認証を取ると何が変わるのですか? |
A15. | 認証を取ると、出荷箱やスリーブにMPSのロゴを使用することができます。このロゴは世界に通用するもので、生産物の購入者に、環境に配慮した生産者であることをアピールできます。 また、オランダではMPSに参加した生産者は農薬やエネルギ−の使用量を25%程度減少させていて(過去10年間750社の平均)、コストの削減にも役立てています。さらにトレーサビリティーや国際化への対応、経営に対する意識の改善、社会的評価の向上なども期待できます。 |
Q16. | もらえるのは認証だけですか? |
A16. | 認証とともに四半期および年間の記録項目の使用結果がグラフや数値で示されます。 参加者の中での自分の位置づけなどが判りますので、作業や経営の改善にこれらの情報を活用できます。 |
Q17. | 認証を取るためにどのくらいの時間がかかるのですか? |
A17. | 約1ヶ月に1回、農薬、肥料、エネルギ−、水の使用量と廃棄物分別のデータを報告していただきます。3ヶ月連続してデータを提出していただくと参加者マークの使用が可能です。自動車の仮免許のようなものです。データを提出してから1年後にはABCまたは参加者マークのどれかを使用できます。 |
Q18. | 一度取得した認証はどのくらいの期間使えるのですか? |
A18. | MPS認証システムに参加していただいている間は3ヶ月間有効です。データを提出いただいている間は年に4回認証を出しますので、最新の認証資格を使用してください。 |
Q19. | 費用はどのくらいかかるのですか? |
A19. | 年会費と審査費用が必要です。詳細は、別途見積。 |
Q20. | MPSが推薦する農薬や肥料はあるのですか? |
A20. | MPSが推薦する農薬、肥料等の資材は特にありません。 |
Q21. | 農薬を緑、黄、赤に分類していると聞きましたが、何か意味があるのですか? |
A21. | 毒性や分解速度などにより、環境負荷の少ないものから緑、黄、赤に色分けしています。病気・害虫の種類や発生程度によって農薬を使い分ける必要がありますが、黄や赤の農薬を基準値の上限以上使用するとポイントがマイナスとなり、減点されますので注意してください。 |
Q22. | 堆肥のN、P、Kは記載するのですか? |
A22. | 自分で作った堆肥は記載する必要はありません。ただし購入した堆肥の種類、量、N・P・Kの割合は記載してください。 |
Q23. | カリウムには点数が付かないのにどうして報告しなければならないのですか? |
A23. | カリウムは環境に与える影響が微小のためポイントの対象外としています。しかし植物の生育にとってはたいへん重要な栄養素であるため、収量などの結果の分析をする際、そのデータが必要になります。MPS認証システムでは認証を発行する際、提出いただいたデータを皆さんにフィードバックしますが、その際カリウムの使用状況もお知らせしますので、栽培や施肥方法の改善などに利用してください。 |
Q24. | 購入した球根について、その生産のために使用した農薬や肥料等のデータは提出するのですか? |
A24. | 提出不要です。ただし、購入時に、もし球根が消毒されていればその消毒薬の名前、使用量を用紙に記入して提出して下さい。 |
Q25. | 認証を受けた生産者や生産団体(部会)がその生産物でブーケなどを作った場合、それらに認証ロゴマークを貼ることは可能ですか? |
A25. | 可能です。なお、ブーケなどを作る際、延命剤などの薬品を用いた場合は、MPS-ABC使用状況提出用紙の農薬欄に使用した薬品名等を記載ください。 |
Q26. | キクなどのように、年間の生産が人により、2.3作だったり2.8作だったりする作物もあるが、このような場合、農薬・肥料等の報告は一定面積より、延べ面積のほうが1茎あたりの環境負荷を適切に判定できるのではないでしょうか? |
A26. | ご指摘の通り、1茎あたりの環境負荷を測定する場合は延べ面積のほうが適切かもしれません。しかし、MPS-ABCでは一定面積にかかる負荷を判定します。生産の効率性を考慮しないことについては、ご不満があるかもしれませんがシステムをできるだけ単純にするため、このようにしてあります。 |
Q27. | 市町村では有機物と紙を一緒に処理しているところがあるが、このようなところでも有機物と紙は分別しなければならないのですか? |
A27. | MPSのシステムでは分別していただくことでポイントがつき、上位認証となる可能性が高まります。 |
Q28. | 唐辛子抽出液等農薬代用品は記載する必要がありますか? |
A28. | 使用した防除剤はすべて記載して下さい。最終的にはMPS財団でそれらを評価して、農薬に分類するかどうかを判断し、MPSが毒性、拡散性、分解性を評価してポイントに反映させます。一般に、これらの保護剤の使用により、ポイントは高くなり、高得点を得やすくなります。 |
Q29. | お花のほかに野菜や米を作っている場合は野菜や米に使用した農薬なども報告するのですか? |
A29. | MPS登録番号は生産者(農業法人または会社)に与えられるのであって、それぞれの作物に与えられるのではありません。データを提出いただく項目について、管理上ならびに経理上区別されていない場合は生産者が栽培しているすべての作物に使用した農薬、肥料、エネルギー、水の使用量と廃棄物分別についてのデータを提出下さい。完全に区別されている場合はお花に関わるものだけで結構です。 |
Q30. | 上記の場合野菜や米の認証もするということですか? |
A30. | 認証はあくまでは花についてのみ行います。 |
Q31. | 経理上は窓口一つだが、いくつかの花を別々の施設で生産・管理しています。管理データを分析するため別々に登録することは可能ですか? |
A31. | 例えばAさんがバラ、キク、ガーベラを別々の場所で作っている場合を想定してみると、登録番号は次のようになります。 950000/01:Aさんのすべての作物を表す 950000/11:バラ 950000/12:キク 950000/13:ガーベラ を表す。 枝番号の関係は次のようになります。 01=11+12+13 認証はAさんに一つだけ与えられますが、結果のフィードバックはバラ、キク、ガーベラ別々におこなわれます。このような登録方法は義務ではなく、参加者の皆さんの方針と希望によるものですが、例えば埼玉に鉢花生産温室、長野に鉢上げ温室を持っているような場合、それぞれの温室管理に活用することが可能です。 |
Q32. | 1年のうちでも、あるときは花、あるときは野菜を作っています。このような場合、どのようなデータを提出するのですか? |
A32. | 1ヶ月に1度、施設や畑で使用した農薬、肥料、エネルギー、水の使用量と廃棄物の分別データを提出してください。なお栽培する作物や面積が変更になった場合は作物・面積登録用紙も合わせて提出してください。 |
Q33. | 審査とはどのようなことですか? |
A33. | 審査とは提出いただいたデータと実態が一致するかどうかの調査です。調査は審査人によりおこなわれますので、調査にご協力下さい。 |
Q34. | 審査では具体的に何をするのですか? |
A34. | 購入した農薬、肥料等の領収書、置き場所、在庫などを確認します。農薬、肥料、エネルギ−、水、廃棄物処理などに要した費用の領収書は確実に取っておき、審査人が来たときには直ぐに資料が見せられるよう準備しておいてください。 |
Q35. | 審査人によって評価が甘かったり、辛かったりすることはありませんか? |
A35. | 農業に関する経験があり、かつオランダで研修を受けてきた人を審査人として指名します。審査人は皆さんの窓口のMPS担当者とは別人で、他の人の影響を受けることなく独立して仕事をします。大学や官公庁の学識経験者で構成される審査委員会を設置して、この独立性が守られているかどうかを監視しています。 |
Q36. | ロゴマークの使用方法で注意することはあるのですか? |
A36. | 価格リスト、小冊子、リーフレット、請求書、文房具、広告目的物に使用できます。縦横比を変えない限り、縮小・拡大が可能です。色は、商標出願した色(プロセスカラーはC65 M35、DICカラーはDIC70)、または緑(MPSロゴと同じ色)を基本とします。 |
Q37. | ロゴマークは1回認証をもらうと使い続けて良いのですか? |
A37. | 約3ヶ月に1回、認証を出しますので、その認証資格を使ってください。なお、記録提出やMPSへの登録をやめる、要求された対応をとらない、財産管理下におかれた場合はロゴマーク使用の権利は終了します。 |